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#レトリカルパレード(コラム・詩・雑感・散文・言葉・哲学)

オペラ✴︎METライブビューイング 第6作 ドヴォルザーク《ルサルカ》新演出

投稿日:2017-03-23 更新日:

はろ〜べいべ♡

今月2回目のオペラ鑑賞です。

3回目のMETライブビューイング in 東劇。今回は、ドヴォルザーク《ルサルカ》新演出。
フリードリヒ・フーケーの中編小説「水妖記(ウンディーネ)」の世界観が好きで、水の精のせつないおとぎ話はきっと素敵だと見る前から確信。数ヶ月前から楽しみにしていた作品です。

前回の「ロメオとジュリエット」を鑑賞した時の次回作紹介でますます期待を寄せていました。

オペラ✯METライブビューイング2016-2017「ロミオとジュリエット」

はろ〜べいべ♡ 今日はオペラ鑑賞へ。 2回目のMETライブビューイング。 今回は、グノー 《ロメオとジュリエット》新演出です。 新演出と言っても元々の演出はわからないのだけど 笑 引用:http:// ...

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以下、ネタバレあり。またレポートや論文ではないので裏付けなどなく。ただ主体的真理に基づくものです。異論は認めない 笑

ここから、METライブビューイング。ドヴォルザーク《ルサルカ》新演出

クリスティーヌ・オポライスが演じるルサルカ。今回の作品では2回泣かされました。最初はここ。
≪ルサルカ≫リハーサル映像1
SHOCHIKUch より
第一幕のアリア『月に寄せる歌』
"Song to the Moon/Měsíčku na nebi hlubokém"

メロディラインがもう美しすぎて。その素晴らしさに涙が。自分でも曲を書くので、こういう出会いは心を揺さぶります。

そして、2回目はシンプルにラスト。ルサルカが神にすがるシーン。ここを説明するにはまた第1幕から語らなければ 笑

水の精、泡の一粒、永劫の退屈の中を漂う存在。

エリック・オーウェンズが演じる水の精ヴォドニクをからかう森の精たち。魂を持たないことと引き換えに永遠を生きる存在。時間に限りある人間ならやらない、だけど、永劫の退屈を持つ森の精たちだからこそできる遊び。人間には共感できないことが大事なのかと感じた。それは、このシーンは人間を寄せ付けない妖精界(精霊界)?を表現していると感じたからだ。それに対し、第2幕の王子の城での舞踏会は圧倒的な人間界の表現。人間になりきれなかったルサルカが入れない世界。そして、第3幕では、また森の精たちが歌い踊る。休憩明け特典映像のA・マコーミックの解説で確信できた。これらは、それぞれが生きる世界を表現し、それぞれの幕が、どの世界に属しているのか伝える橋渡しをしていたのだろう。

青白い月、銀色の月、黄色い月。そして、黄色い花。

月という言葉は何度も登場するけど、青白い、銀色などひんやりした月の方が多い。だけど、『月に寄せる歌』やラストシーンには黄色い月が登場する。そして、ジェイミー・バートンが演じるイェジババの人間になれる薬─ドラゴンの血、その度諸々怪しい調合─を飲んだルサルカが人間として、「生まれ変わる」その場面には黄色い花が登場する。幕開けまでには、オスネコたちが黄色い花を舞台に散らす。幕が開いても、舞台にはたくさんの黄色い花。オスネコたちが花を散らす意味があったのか?そこを問うならば、ルサルカに薬を飲ませたのはオスネコだ。ならば、その生まれ変わりに関わったオスネコたちが黄色い花を散らすのは、水の精と人間の世界の橋渡しのように感じられた。

冷たく、暗い、深い水の底で。

第3幕では森の精たちが自分の髪の毛の美しさを歌う。人間になった時に水の色をした髪の毛を失ったルサルカとの対比が浮かぶ。深い森の中、妖精たちの世界。そこはもう別世界だ。
人間になりきれず、王子とも結ばれず。絶望。悲しみ。孤独。イェジババはナイフをルサルカに押し付け、血を求めるが、ルサルカは拒み、ナイフを投げ捨てる。
結局は、禁断の口づけをすることで王子の命を奪ってしまうけど。そこでルサルカが口にするのは神への言葉だった。泡の一粒の存在が神にすがる。まるで、人間のように。王子の命と引き換えにルサルカは本当の意味で人間になってしまったように思えて仕方がなかった。ただし、その代償はとても大きなもので、声や父や姉妹と引き換えにしても手に入れたかった「人間としての自分」、それを手にした時、ルサルカはすべてを失っていた。神にすがる人間は無力で小さく弱く情けなく。だが、そんな情けなさや愚かさ、認めたくない数々の失敗すべてを含めて、人間らしさなのだ。魂の器にしばられない永劫の存在が神にすがるなんて。救いがなく残酷で美しすぎるシーンに涙が止まらなかった。黄色い月はだんだんと銀の月へと色付いていく。

さらに主体的真理に突き進むならば。

第3幕で王子が森に表れ、ルサルカたちの世界に踏み入ったのは、水の精ヴォドニクの呪いで死すべき運命に操られて現れたのかな、と。人間の視点から見るならば王子は何も悪くないけどね。男女の仲なんて色々あるし、熟年離婚する人たちもいるわけだから愛情の永続性などない。それでも信じるのが人間で、それでも裏切るのも人間で。永遠がないからこそ、限られた時の中、目移りする。不完全で儚い存在。

永劫と刹那の行き着く先はどちらにとっても残酷な結末で、それでいて美しい物語。所々に散りばめられたメタファーが物語をより美しく彩り、ラストシーンで一気に感情を高ぶらせてくれた。オペラって物語そのものはびっくりするほどシンプルでわかりやすいことを3時間かけてやるけど、それが成り立つのはメタファーの力なんだと思う。テーマがそのシーンを予感させるように、何かしらの要素にメタファーがある。前回の「ロメオとジュリエット」を見てからそれを思うようになったせいか、今回は一番作品に心を寄せられたように思う。
まぁ、ただの深読み勘違いもあるかもしれないけど、この感覚はどんな学説よりも自分にとってのリアル。

そういえば、オープニングでのM・ポレンザーニの作品解説でも「人魚姫」というコメントがありましたが、ラストシーンを見て、フリードリヒ・フーケーの中編小説「水妖記(ウンディーネ)」の方が近いような気がしました。

まぁ、「水妖記」をイメージする作品です、より「人魚姫」と言う方が親切で大多数の人に伝わるけどね。

書くタイミングがなかったので最後に追記すると、ジェイミー・バートンが演じるイェジババは素晴らしかった!狂気や少女のような残酷な無邪気さ、豊かな表情。ライブビューイングでしっかり見れたことが嬉しい。胸元の星型っぽいスワロフスキー?がキラキラしていたのも綺麗だったし、蜘蛛の糸柄ドレスともよく合っていた。
余計なお世話だけど、半獣半人のネズミとカラスとオスネコの不完全な姿を見た時点でルサルカもイェジババの魔女スキルに不安を持てば良かったのになぁ。なんて 笑

レポートでもテストでも論文でもないので裏付けのない完全な個人的雑感。正しいとかそういうの関係なく感じたままをストレートに綴るのは大事ですな。

作品データ

第6作 ドボルザーク《ルサルカ》 新演出

上映期間:2017年3月18日(土)~3月24日(金)
指揮:マーク・エルダー 演出:メアリー・ジマーマン
出演:クリスティーヌ・オポライス(ルサルカ)、ブランドン・ジョヴァノヴィッチ(王子)、ジェイミー・バートン(イェジババ)、カタリーナ・ダライマン(外国の王女)、エリック・オーウェンズ(水の精ヴォドニク)
MET上演日:2017年2月25日 上映時間:3時間53分(休憩2回)

前回の「ロメオとジュリエット」

オペラ✯METライブビューイング2016-2017「ロミオとジュリエット」

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またね。

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The Charlene.
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(3060文字)

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